私達は、外出した際に映画館の上映情報をチェックしたり、Googleマップで近くにお好みの飲食店がないかをスマホを通してインターネットを使って調べますが、場所によってはスマホの電波がないなどした場合、付近のフリーWi-Fiを探すでしょう。現在、フリーWi-Fiは駅やカフェなど、街中の至るところに設置されており、簡単に見つけて利用することができます。ただ、フリーWi-Fiの中にはセキュリティ面が脆弱で、サイバー犯罪者が閲覧内容からパスワードなどの個人情報を盗むためにマルウェアなどの罠を仕掛けている可能性があります。フリーWi-Fiを安全に使用できる方法はあるのでしょうか。今回は、フリーWi-Fiを使用する際に気をつけるべきセキュリティ対策について詳しく解説します。
ほとんどの世代がインターネットを利用
総務省の 令和5年度の通信利用動向調査(世帯編) によると、現在、日本の多くの世帯が自宅で無線LAN(Wi-Fi)などによるインターネット契約しており、スマホに至ってはどの世代でも非常に高い保持率ということからもわかる通り、ほとんどの人がインターネットに触れているといえます。特に無線LAN(Wi-Fi)を含む、光ファイバー回線(FTTH)、4G(LTE/LTE-Advanced)以降のブロードバンド回線は、高速で大容量通信ができることもあって年々利用者が増えており、世帯主が20~69歳という現代における仕事をしている年代に関して実に90%を超えています。
インターネットといってもYahoo!やGoogleなどの検索サイトを利用するだけでなく、様々な使い方があります。例えば、FacebookやInstagramなどのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)をはじめ、銀行のアプリやサイトを使ってお金のやりとりをするオンラインバンキング、楽天やAmazonなどの有名ECサイトで商品が購入できるオンラインショッピング、一定の月額料金を支払うと音楽や動画視聴ができるサブスクリプション式のサービスはスマホを通じての利用が一般的となっており、私達の生活に浸透しているといます。さらにテレビや洗濯機、自宅の監視カメラなど外出先から遠隔操作が可能なスマート家電を使用している家庭も珍しくなくなりました。このように私達人間にとって、インターネットは水や食料、電気と同じように必要不可欠な存在となりつつあります。
街中の至るところに存在するフリーWi-Fiの危険性
現在、フリーWi-Fiは駅や空港、図書館等の公共の場所をはじめ、カフェやファーストフード店などの飲食店、ショッピングモールなど、街中の至るところで無料で使用できるように設置されています。建物の中ではスマホの電波が届きにくい場所もあるため、フリーWi-Fiを利用しがちですが、実はここに思わぬ落とし穴があるのです。元々、Wi-Fiは安全性よりも利便性を重視してできたという経緯があり、なかでもフリーWi-Fiはその名の通り無料(Free)で利用できるWi-Fiのため、しっかりとしたセキュリティ対策を行なっていない場合が多く、しばしばサイバー犯罪者の標的とされています。サイバー犯罪者達はセキュリティ面が脆弱なフリーWi-Fiを見つけ出し、マルウェアなどの罠を仕掛けます。そのフリーWi-Fiに接続してインターネットを使用すると、マルウェアがお使いのデバイスに侵入し、閲覧内容を全て見られてしまい、オンラインサービスのログインに必要なIDとパスワードや個人情報をサイバー犯罪者に知られてしまう危険があります。最悪の場合は、接続したデバイス自体が遠隔操作されてしまい、制御不能に陥ってしまう可能性もあります。
また、個人情報が盗まれてしまうとさらなる被害が想定されます。例えば、個人情報を悪用されてSNS上で本人なりすまし、家族や友人にフィッシング攻撃を仕掛けたり、消費者金融からの借金やクレジットカードを作られるなど信用情報に悪影響を及ぼす可能性があります。1回だけなら大丈夫という軽い気持ちでフリーWi-Fiに繋いでしまうと、サイバー犯罪者に個人情報を悪用されて一生を台無しにしかねません。このようにサイバー犯罪者達は不特定多数が利用可能なフリーWi-Fiの便利さを悪用して私達の個人情報を盗もうと企てているのです。フリーWi-Fiの中には、しっかりとセキュリティ対策しているものも存在するので、個人情報が漏洩してから後悔しないためにも安全性が保障されているフリーWi-Fiを利用することを強くおすすめします。もちろん、セキュリティ面が脆弱なフリーWi-Fiに接続した状態でオンラインバンキングへのログインや会社の社内ネットワークへのアクセスなど機密性の高い情報を入力することは絶対に避けましょう。
フリーWi-Fiを安全に利用するために注意するべきこと
これまでセキュリティ面が脆弱なフリーWi-Fiを利用するのは非常に危険だと説明してきましたが、リモートワークの際や外出先ではポケットWi-Fiの購入や使用可能な容量が限定的なスマホのテザリング機能だけでは限界があり、やはりフリーWi-Fiを使用するのが最も手っ取り早い方法といえます。こちらでは、安全性を保ちながらフリーWi-Fiを利用するために注意するべきポイントをいくつか紹介します。
推測されやすいパスワードは危険
サイバー犯罪者が最も狙いやすいのがSNSなど各オンラインサービスのIDとパスワードです。生年月日にしたり、11111111や12345678のような単純な文字列を使ってしまうと簡単に推測されてしまう危険があります。パスワードを設定する際は、大小英字、数字、記号などを不揃いに組み合わせた推測されにくいものにしましょう。マカフィー社が提供している マカフィー+では複雑なパスワードを自動生成して保存してくれるパスワード管理機能を提供しているため、パスワードが複雑だったとしても覚えておく手間を省くことができます。
アプリやOSのは常に最新版にする
常にお使いのデバイスのOSやアプリは、常に新たな脅威に対抗するべく、定期的にアップデートされています。もし、OSやアプリが古い状態の場合はサイバー犯罪者に脆弱性を見抜かれて侵入されてしまう危険があります。最新の脅威対策として新しいバージョンがリリースされたらできるだけすぐにアップデートするようこころがけましょう。
パスワードがないフリーWi-Fiの利用は避ける
街中にあるフリーWi-Fiの中にはパスワードが設定されていないものも存在します。このようなフリーWi-Fiは不特定多数が利用できるので簡単にマルウェアなどを仕掛けることができるため、利用自体はもちろんのこと、特に機密性の高い情報の入力は絶対に避けましょう。
危険なサイトは閲覧しない
フリーWi-Fiを利用して海外のサイトやアダルトサイトなど怪しいサイトを閲覧するのは避けましょう。特にウェブサイトのURLが「https」ではなく、「http」からはじまるサイトは暗号化(SSL化)されていないため危険です。セキュリティ面に問題があるフリーWi-Fiを使用してSSL化されていないサイトに訪問した場合、サイバー犯罪に遭遇する確率が上がってしまうので絶対に避けましょう。
VPNを使用する
お使いのデバイスにVPN(仮想プライベートネットワーク)を接続することで、インターネット通信内容を暗号化することができるため、第三者に盗み見られる心配がなくなります。さらにVPNに接続することでインターネット通信がVPNプロバイダーの専用サーバーを経由することで実際のIPアドレスを隠し、外部からはあたかも経由したサーバーがある場所に滞在しているように見せかけることができます。フリーWi-Fiを利用する際に安全性を高めるためには必ずVPNを使用しましょう。
デバイスにセキュリティ対策ソフトを導入する
お使いのデバイスにマカフィー+のような総合型セキュリティ対策ソフトを導入することで、前述のパスワード管理機能やVPNなど優れたセキュリティ機能が適用されるので、フリーWi-Fi利用時の安全性がより高まります。
まとめ
今回は、街中で使用できるフリーWi-Fiの危険性と安全に使用するために注意するべきことについて解説しました。フリーWi-Fiは、カフェや駅など公共の場所で気軽にインターネットが利用でき、特に外出時や海外旅行の際に大いに役立ちますが、一方でセキュリティ面が脆弱であり、不特定多数が利用できるということもあって使用するのにはどうしても多少の不安があるのも事実です。
しかし、今回紹介したフリーWi-Fiを利用する際の安全性を高めるために注意するべきことを確実に実行することで被害に遭う確率はぐんと下がることは間違いありません。加えて、VPNやサイトが危険かどうかが事前にわかるウェブ保護機能が使える マカフィー+のような優れたセキュリティ対策ソフトを導入することでより安全性は高まり、安心してインターネットを利用することができるようになるでしょう。